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2010年2月24日 (水)

北海道歯科保健医療推進計画(案)のフッ素洗口について質問

 【私は基本的には歯に対するフッ化物塗布などの行為は希望する方が歯科医院で行うべきだと考えています。特にフッ化物洗口を学校教育の場で集団で行う事には数々の問題点があると捉えています。】

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「委員会質問は次の通り」
 北海道歯科保健医療推進計画(案)が提示されました。
私はこの案のフッ素洗口の記述において保健福祉委員会や文教委員会で論議されたことが生かされていない項目や論議されていないことが書かれていることについて質問しました。
 
 私は基本的に安全性に問題のあることは回避することが重要と考えています。例えば、裁判所は「B型肝炎ウイルスに感染した原因が、原告らが乳幼児の時に受けた注射針・筒を連続使用して実施された集団予防接種にあると」して、国の責任を認めました。
 さらに「ウイルス肝炎蔓延の原因が国の厚生行政のずさんさにある以上、国には、ウイルス性肝炎患者・感染者の救済対策を取る義務があります。」と述べています。
 このように過去に病気予防のためにとして行った結果が難病になって苦しんでおられる人を作り出しました。私はこういう事を二度と引き起こしてはいけないと考えます。 フッ素洗口について道議会において色々論議されました。
 しかし私はまだ安全性は確立されていないと考えています。
 2000年のノーベル医学生理学賞の受賞者であるスエーデンのアービッド・カールソン博士(脳神経薬理学者)が、フッ素化に強い反対意見を表明しています。またノーベル賞を受賞した世界中の科学者でこれに反対意見を表明した人は、これまで12人います。また、ヨーロッパ諸国にはフッ素に対しては危険視している国が多い現状をどうとらえるかということです。
このような考えで質問しました。

1.第1章の4.数値目標について。
 【北海道健康増進計画の「歯と口腔」領域の数値目標】③3歳までにフッ化物塗布を3回以上受ける幼児の割合。について。

(1)、3歳までにという論議はこれまでの委員会論議にもなかったのですが、どのような経過から出されているのか。

[回答要旨]数値目標を含め、この計画は、国民の健康づくりに関する国の通知を踏まえ、学識経験者や北海道医師会・北海道歯科医師会など関係団体により構成する「道民の健康づくり推進委員会」などからご意見をいただきながら策定した。

(2)、WHOのテクニカルレポートは「6歳未満の子どもを対象としたフッ化物洗口は禁忌である」別の翻訳では「6歳未満の就学前児童を対象にしたフッ化物洗口は推奨されないとの見解を示した」としていますがこの件についての見解は。

[回答要旨]日本ではフッ化物の全身応用が行われていないので、他の経路から摂取されるフッ化物として全身応用の影響を考慮しなくてよい」という見解や日本の6歳未満の幼児においては、フッ化物洗口を開始する前に水による練習を行い、 洗口が上手にできることの確認ができれば、フッ化物洗口を妨げる理由はない」という見解を示しており、4歳児及び5歳児がフッ化物洗口を行うことには問題はないものと考えている。

(3)、略

(4)、低年齢の子どもに対するフッ化物洗口がなぜ危険かこれは歯が作られる時期にフッ素を取りすぎることで「歯のフッ素症」つまり歯のエナメル質の白濁するなどの形成不全を起こすことが明らかになっているからです。また体ができあがらない幼児期におけるその他のフッ素の影響を避けることが重要であることから3歳までにフッ化物塗布を3回以上受ける幼児の割合についての項目の再検討と、三歳までの安全性どこで論議されたのか。

[回答要旨]フッ化物塗布につきましては、実施頻度が年に2~4回程度であることから、これにより歯のフッ素症が発症する可能性はないものと考えている。

2.インフォームドコンセントについて

 私はフッ化物洗口を行う場合フッ化物洗口のよい点ばかりではなく、委員会で論議した各種の病気を発症する恐れがあること。また問題があるからとフッ化物を一律に使うことをやめた国もあります。
 委員会論議の中でも「本人、保護者などからの同意をとる。十分な説明をする。その中には問題もあることなどを説明の上同意を取る、学校などで行う場合は同意していない児童には行わない」などの論議過程があったととらえています。そこでパブリックコメントの結果も踏まえ質問しました。

(1)、このたびのパブリックコメントにおいて、フッ化物洗口が必要とした意見は366件。それに反してフッ化物洗口に疑問不安があり学校で実施すべきでないに集約できる意見は808件となりますがどうしてこれらの意見を尊重しなかったのか。

[回答要旨]この度のパブリックコメントでは、フッ化物洗口の安全性などについて不安や疑問を持つ意見もあったことから、今回お示しした計画(案)において、フッ化物洗口の導入に当たっては、「具体的な方法や効果、安全性などについて保護者や学校関係者に十分説明する」として、関係者の理解を得ることを明確に表記した。

(2)、厚生労働省のフッ化物洗口ガイドラインの本人保護者の同意事項や実施する子や実施したくない子に対する配慮事項についてどのようになっているか。

[回答要旨]

児童等の保護者に対してフッ化物洗口に参加させるかどうかの希望調査を 行うこととしている。

また、参加を希望しない保護者の子どもについては、洗口をする時間帯にフッ化物水溶液ではなく 真水(水道水)を使ってうがいをしてもらうなど、差別や偏見が生じることのないよう配慮することとしている。

フッ化物洗口を導入する場合には、このような手続きについて保護者及び関係者へ周知を図り、円滑な実施に努めてまいる。

(3)、「保育所・小学校におけるフッ化物洗口の推進」の中にインフォームドコンセントについての記述不足が指摘できるがどのように補強するのか。

[回答要旨]

フッ化物洗口を実施する場合には、保護者等へ十分に説明した後、参加の有無を調査し、保護者等の同意を得て実施するという趣旨については、「北海道フッ化物洗口ガイドブック」にも記載したところであり、今後、フッ化物洗口の導入を検討する市町村等における説明会や研修会の機会を活用保護者及び関係者へ周知を図ってまいりたい

(4)、これも委員会での論議の中であったも事柄ですがフッ素そのものの認識ですフッ化物は劇薬であることであることが周知されていない。ですから保管、取り扱いについて記述がありません。最低でも用語解説などにも記述することが可能と考えます。今後補強する考えがあるのか。

[回答要旨]薬剤の管理について、 「フッ化ナトリウムは鍵のかかる戸棚等に保管すること」、「出納簿に使用量と残量を確実に記録すること」を「北海道フッ化物洗口ガイドブック」において取り扱う際の注意事項について詳細に記載している。

委員のご指摘を踏まえ、本推進計画の用語解説の中においてもフッ化ナトリウムの保管方法等を加えることを検討し広く周知していく。

質問を終えて

この日分かった事であるが道は昨年12月に道教委等と共同で「北海道フッ化物洗口ガイドブック」を作成していた。私はこの日初めて「北海道フッ化物洗口ガイドブック」なるものが存在する事を知った。

 もっと早くこのガイドブックがある事を知っていたらもっと突っ込んだ質問が出来たと思いました。

私の質問で変化があったのは「北海道歯科保健医療推進計画」の用語解説の中においてもフッ化ナトリウムの保管方法等を加えることを検討し広く周知していく。と言う事でした。

 とにかく集団実施で薬害が起きない事、劇薬を扱う事などを既知、周知することインフォームドコンセントを徹底すること。希望者で行う事の徹底が肝心な事です。

 将来に禍根を残さないようにして頂きたいと強く感じました

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